2013/2/20
Tag : Book

[読了] 採用基準

採用基準
伊賀 泰代
ダイヤモンド社 ( 2012-11-08 )
 

マッキンゼーの採用ということなわけだけど、地頭力ではなくてリーダーシップについて、というかんじ。

組織はリーダーとその他ではなく、全員がリーダーシップを意識する。
そういう教育などが日本ではされてない。

リーダーがなすべきことは目標を掲げる、先頭を走る、決める、伝える、の四つに収束

土台作りというところが近いのかな。一人のスーパーマンではなにも変わらない。
組織もそういう感じだから、日本も全体的にそういうムード。

終盤のリーダーシップと成長のあたりがおもしろかったというか、読んでて頑張ろうと思わせてくれる感じだった気がする

大企業とかにいたことがないからそういう人たちが読んだらどういう感想になるのかは気になるところ。
会社組織じゃなくても、仕事のプロジェクトにだって当てはまるだろう、とおもったので、自分の仕事の進め方でも意識しないとなー。 

どういう風に学んできてる、経験してきてるのかが気になった。

以下、気になったところとかとか。

  • 杓子定規な態度を崩さず、「詳細な計画が完成するまでは、何も始めたくない」、「一切の妥協は許すべきでない」、「明文化されない限り、何もやるべきではない」などと言い出す人も同じです。組織を動かして成果を出すことがどれほど大変なことか、実体験として理解していない人がチームにいるのは、極めて非生産的です
  • 「自分は、この企業の利益の最大化という成果達成のために、誰に命令されなくても、必要なことをやるべき責務がある」と理解しているからです。しかし日本の組織では、こういった人は往々にして「組織の和を乱すおせっかいな人」と見なされ、組織全体から疎まれます
  • 必死に挑戦しなければ達成できない仕事ではなく、粛々とこなしていればできるレベルの仕事をしてきています。こういう仕事を一定期間以上続けることは、さまざまな形でその人の可能性を減じてしまいます
  • どこで働く人も、自分の成長スピードが鈍ってきたと感じたら、できるだけ早く働く環境を変えることです。もちろんそれは転職である必要はなく、社内での異動や、働き方、責任分野の変更でも十分です。「ここ数年、成長が止まってしまっている」と自分自身で感じ始めてから数年もの間、同じ環境に甘んじてしまった後に転職活動をしても、よい結果を得るのは難しいということを、よく理解しておきましょう
  • 一人の偉大なるリーダーを待ち望む気持ちは、誰かが、この大変な現状を一気に変えてくれるはず、という他者依存の発想に基づいています。自分たちは何もせずただ普通に暮らしていれば、いつか誰かスゴイ人が現れて、世の中をよくしてくれる、という救世主への期待です。私はこれを「スーパースターシンドローム」と呼んでいます。日本人にとってリーダーとはスーパースターであり、「神のような力をもった誰か」です。こういう人を待ち望む気持ちは、裏返せば思考停止と同じです。神頼みと何も変わりません。
  • 日頃から全員がリーダーシップをとっている組織では、洪水や暴動、大事故など、マニュアルでは対応できない大事件が起こった時にも、構成員の多くが、自らリーダーシップを発揮して問題解決にあたろうとします。 一方、常に上司の指示に沿って働き、日頃リーダーシップをとったことのない人たちで構成される組織では、未曾有の危機に遭遇した時にも、誰も自ら何かを決めたり動いたりせず、ひたすらに上からの指示を待つことになってしまいます。
  • 普段はうだつの上がらないダメ会社員が、何かの時にスーパーマンのような活躍をするなどというのは、ドラマの中でしか起こらないのです。
  • 日本ではTPPに関しても「参加したら、国際交渉でアメリカに押し切られ、日本は不利益を被る」という理由で反対する人がいて驚かされます。なぜそうではなく、「国際交渉の場で、きちんと自国の利益を確保できる人材を育成することが急務である」という発想にならないのでしょうか。話し合いに参加したら不利益を被るから参加しないなどと言っていては、国際社会のメンバーとして認知されなくなってしまいます。
  • プロフェッショナルファームにおけるキャリア形成は、日本の大企業における人事異動とは大きく異なります。辞令が天から降ってくるということはあり得ず、各人はそれぞれ自身のキャリア形成に対して、主導権をもっています。
 
採用基準
伊賀 泰代
ダイヤモンド社 ( 2012-11-08 )